🚩改めて「捨てられる銀行」を読み返しました

4月3日のブログ「地道な本業支援への期待」で、

「新型コロナウイルスで苦境に陥った小規模事業者への本業面の支援は、できることからひとつひとつを積み上げること」

とのメッセージを出しました。

その一例として、新潟県南魚沼市の塩沢信用組合が始めて、新潟県全域に広がっている「とりよせランチ」をあげたのですが、このような取り組みが全国に広がりつつあると感じています。

さらに、塩沢信用組合では、4月の給与で「出前ランチ手当」を職員全員に支給、地元の飲食店を応援することを決めたとの情報が入ってきました。

このような塩沢信用組合の手当を出すという取り組みは、地域金融機関の役職員の中にある遺伝子を強く刺激するものと考えられます。

地域金融機関の役職員の遺伝子とは?

その答えはベストセラーとなった橋本卓典さんの処女作「捨てられる銀行」、第4章「稚内信用金庫 リスクをとるためのやせ我慢経営」の中にあります。

〜稚内信金の職員が転勤する際は 、家族帯同が大原則だ 。週末は中心部の自宅に戻るような単身赴任は許されない 。余程の事情がなければ認められない 。そのため 、持ち家も少ない 。転勤先でも 3LDKの社宅マンションが完備されているからだが 、少子化の地方では地元の小中学校に子どもが転入するかどうかが極めて重要な意味を持つ 。地元に家族で移り住み 、 PTA、自治会にも加わり 、食材 、日用雑貨 、理髪 、スーツなど地元で消費して 、地域に溶け込んでこそ 、初めてやせ我慢経営が地域にも受け入れられるのだ 。地域あってこその稚内信金だからだ 。(本文より引用)

新型コロナウイルスの経済対策では、地域金融機関の役職員が本来持っている遺伝子のフル回転の必要性を痛切に感じます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. 橋本卓典 より:

    いやはや恐縮です。稚内信金の本質は、他人事ではなく、自分事に近づこうとしているところです。掛け声だけではなく、行動として。

    日々の収入で事業を営まれている飲食店、旅館、ホテルに今、何ができるか。

    出前やテイクアウト、或いは費用の一部を補助して職員が弁当を買ってあげる。宅配は、製造業の方に運んでいただく、などのシェアリングの発想で凌ぐしかありません。

    自宅待機で、毎日三度の食事づくりも負担です。出張掃除サービスのニーズもあるかと思います。

    ゴミ回収もニーズがあります。自宅待機だから当然です。

    資金繰りをつなぎ、防疫第一で暗黒のトンネルを1日もはやく抜け出すことを願っています。