🚩政府系金融機関から役割が降りてくる

日経新聞地方版で「コロナ危機~地方揺らぐ/インタビュー編」が始まっています。

13日のブログ「資本は地域に育ててもらった証 (あかし)」で紹介した観音寺信用金庫の須田理事長のように、地域金融機関のトップが発する「コロナウイルス対策の意気込み」は、地域顧客にとって大変心強いものと思います。

このブログの常ですが、良い事例は実名、いただけない事例は匿名で書くことにします。

インタビュー編で登場した地域銀行X の頭取の発言には呆れました。文中に次のような文言があります。

「従来の政府系中心から民間金融へ役割が降りてくる段階で、まさに我々の出番だ。」

ご本人はイノセントなんでしょうが、まったくわかっていません。

このブログで何度も苦言を呈していますが、「危機対応は政府系の役割」との腰の引けたレイジーバンク思想が、このトップの発言にもにじみ出ています。

日頃の付き合いがあり、決済口座で事業実態がわかる地域金融機関がまずは立ち上がらねばならないのに、「政府系金融機関から役割が降りてくる」とは、何を考えているのでしょうか。

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コメント

  1. 笹男子 より:

    新聞記事には「今こそ銀行の出番だ」とありますが、民間無利子が出てくるまで、何をされていたのでしょうか?

  2. つぎのすけ より:

    新聞で確認しました。

    この銀行の本店がある地では、明治維新のときに、薩長に抵抗したため官から冷や飯を食わされ、官に頼ることができず、貧困の中で人材教育に全力投入し、昭和になり日本を担う人たちを多く輩出しました。
    人材を育成することはSDGsの視点からも重要と考えますが、この銀行のホームページを見てもこういう思想はありません。
    ご先祖さまに合わす顔がない。

  3. 東北の銀行員 より:

    ご無沙汰しております。
    近況報告を兼ねて、久しぶりにコメントさせていただきます。

    ここ最近は顧客企業の資金繰り支援に奔走しておりました。
    つい一月前まではコロナ収束を踏まえ、顧客企業の事業戦略策定支援など呑気に考えておりましたが、既にそんな状況ではなくなりました。

    当地域では飲食業や小売業はもちろん、商流チャネルを断たれた菓子製造業・水産加工業・害虫駆除業・養殖業など様々な事業者が深刻な事態に陥っております。
    地域金融機関として今できることは資金を必要としている事業者に金融支援を行い、とにかく資金繰り破綻をさせないことです(飲食業は皆で「食べて応援」もしております)。
    当然に支店の業務量は増加します。今は誰が担当する企業か関係なく、全ての相談を受付している状況です。残業も増えておりますが、しかしそれでも「医療現場で命を削って仕事をしている方々に比べたらどうってことはない」と部下(と自分)を鼓舞しております。

    そんな中で今月私は誕生日を迎えたのですが、運動体SNSやメールを通じてたくさんのメッセージを頂戴し、非常に勇気付けられました。私も齢50、銀行員人生もいよいよ残りあと僅かとなりましたが自称「地域経済活性化支援人」としてこれからも地域のために、できることは何でもやっていこうと改めて思う今日この頃です。

    そして、全国の地域金融機関行職員の皆様へ。
    地域企業は今、かつて無い危機に瀕しております。
    不謹慎ですが今こそ、「捨てられる銀行」などと蔑まれてきた金融機関にとっては汚名を返上する時なのではないでしょうか(橋本さんスミマセン)。
    この事態は、地域と、地域に生かされている地域金融機関の危機でもあるということをしっかりと認識いただき、「地域の存続」を最優先した行動をされるよう切に願っております。

  4. 長野の銀行員 より:

    地方経済版の金融機関トップインタビューについては今後も注目したい思います。

    この記事を読んでいるのは我々金融機関の人間だけではありません。地域企業のオーナー様達もお読みになっていらっしゃいます。
    地域の金融機関トップの言葉で危機に瀕しているオーナー様達に勇気が出たりするかもしれません。
    そんなトップの「想い」を感じる記事を期待したいと願っております。

    東北の銀行員さま
    お久しぶりでございます。ぼくは、東北の銀行員さんは「地域企業のためにひたすら邁進されているんだろうな?」って長野から思っていましたよ(笑)
    仰る通り「地域の存続」が最優先です!
    引き続きお互い頑張りましょう!

  5. 多胡 より:

    東北の銀行員さん、長野の銀行さん、現場でのご尽力に頭が下がります。

    お二人の医療現場でいのちを削って頑張っている人たちにも負けない獅子奮迅の戦いぶりが、お客様の元気を蘇らせているものと思います。

    もう一人のメンバー、秋田の銀行員さんも頑張っておられることでしょうね。

  6. 秋田の銀行員 より:

    こんばんは!ご無沙汰しておりましました。
    お気遣いしてくださり、ありがとうございます。

    先生のブログはいつも拝読しておりました。

    私は県外の支店におりましたので、地元支店の行員の方々の奮闘振りにはかないません。
    ただ、コロナの影響がいつまで続くのかという不安から相談が多くなっております。

    今まで以上に、金融機関としての存在意義を感じながら業務に向かっております。

    先生もどうぞご健康に気をつけてお過ごし下さい。