7月3日付の「日経フィナンシャルβ」で、多胡がSBIグループ・地銀連合構想のアドバイザー就任との情報が流れていると、ある人が教えてくれました。
~金融庁参与の多胡秀人氏がSBIグループ入りすることが明らかになった。(中略) 地銀を担当する監督局内では驚きをもって受け止められている。多胡氏はアドバイザーとして、SBIホールディングスが掲げる「地銀連合構想」に参画する。(同記事抜粋、下線は筆者)
こういうことなら、少々書きましょう。
ワタシの目から見て、SBIが出資している地域銀行は【組織的継続的】なリレーションシップバンキングを行っているとは思えません。コロナ禍での対応も無利子無担保融資を売り込むぐらいのことしかやっていないように見えます。
このブログで常に書いているとおり、プロダクトアウトのトランザクションバンキングと【属人的】なんちゃってリレバンの併用では、規模の小さい地域銀行の生き残る余地はありません。
SBIの地域銀行向け施策を見ていると、有価証券運用、システム共同化、個人向けの金融商品提供はできるものの、『小規模事業者や個人事業主との取引についてはまったく見えてきません』。
ここをどうするかというのがSBIの課題だと思います。
一方、お客様の方は土俵際、待ったなしです。
地域銀行は、地域ごとの特性、競合との力関係も踏まえ、地域における外部組織、外部人材を結集することも含め、当該銀行の中小小規模事業者/個人事業主との取引を根本から立て直さねばならない状況です。
銀行自身が自主的に改革することを望むのはいうまでもないのですが、難しいようならば大株主(島根銀行、大東銀行では筆頭株主)としてSBIからプレッシャーをかけるというのは当然の流れでしょう。
「地域の事業者のために」
コメント
SBIの投資先のデジタルコンテンツを第二地銀から売らせるだけでは、SBI連合の収益増にはなりますが、中小企業の成長や経営改善、事業再生につながりません。多胡さん、新田さんをアドバイザーに据えたことで、何が変わるのか。注目です。
私はSBIグループに入ったわけではありません(笑)。地方創生パートナーズのアドバイザーを頼まれたので、無償でお受けしたまでです。地方創生のために、言うべきことをしっかりと言わせていただきます。
多胡さんとSBI。確かに驚きをもって受け止めましたが、同時にいろんな可能性を感じました。
たとえどうしようもないレイジーバンクだって中には本気でリレバンに取り組んでる人が居るハズです。
もしSBIが本腰を入れてリレバンに参入する覚悟なら、そんな人間をどんどん引き抜いちゃえばいいんじゃないですか?出向でも良いと思います。
どうせ母体行は碌な評価してないんだから痛くも痒くもないでしょう。その後はどうぞ心置きなく自行本位のプロダクトアウトでもやってればいいのです。
数年後にはきっと答え合わせもできます(笑)。