個人金融は、もはや地域金融機関の労働集約的な利便性だけでは顧客ニーズに応えることはできず、逆立ちしても地域金融機関のコスト構造におさまる業務ではありません。
本日の日経朝刊の記事、「米モバイル銀 政府認可へ ~新興バーロ、今夏も視野 コロナで対面回避が追い風 」は、そのことを確信させるものです。
~米国でスマートフォンなどを使った「モバイル銀行」に追い風が吹いている。米新興バーロ・マネーは着実に資金調達を進め、フィンテック勢初となる連邦政府の銀行免許の取得が視野に入ってきた。大手バンク・オブ・アメリカはデジタル経由の販売が5割近くに達した。新型コロナウイルスの感染拡大を機に、対面中心の中小銀は劣勢に立たされそうだ。(中略)「中長期的にみて、信用組合や地方の中小銀行にとって試練となる」。米調査会社アイテ・グループのフランシスコ・アルバレス・エバンジェリスタ氏はこう分析する。中小銀は大手に比べてIT分野への投資余力が小さく、サービス開発競争で劣勢だ。(同記事より)
トランザクションバンキングの個人金融に固執したいのならば、異業種やネット系などの端子になるぐらいの覚悟が必要ではないでしょうか。
地域金融機関が本格的に取り組みべきは事業性取引です。とくにリレーションシップバンキングは異業種等にとって参入障壁の高いものです。
個人業務は企業経営者との取引、あとはせいぜい職域取引まででしょう。
コメント
ITやAIの悪口言ってても始まらないので、試しに少額ですが、夫婦で利用してみました。余計な金融機関からの『いじられ』『さぐり』もなく、自分達の経済状態と比較して、納得いく金利でスピディーに融資が受けれます。
僕は今年で49才です。10年強で高齢者ですが、自転車に乗ってニッコリ集金にくる信用金庫と、スマホで預貯金や資産運用をハンドリングできるサービス
今の自分達の生活スタイルや、スマホなどを使うことに、余程重大なリスクや大事件でも勃発しないと、後者を選びますね。
地域企業、農林水産業、地域の課題、そういうモノに向き合って、社会資本としての存在価値を創造できなければ、私は定年まで確実に信用金庫にいることはできないと思います。