🚩非上場化

日経新聞の私の履歴書、今日はアートコーポレーションの創業者である寺田千代乃さんの23回目です。

上場をやめてMBOを決断した経緯が書かれています。(21回は上場した時の話でした)

~上場で組織が締まったのは確かだが、何か違う、という気持ちが膨らんでいった。朝、会社に行くと、皆が下を向いて事務作業をしている。幹部や社員と話しても夢を語らなくなった。予算で、少し背伸びをしたような数字が上がってこない。大きな目標を掲げてみんなで走って行くという雰囲気が薄れていた。年々、上場した意味がわからなくなっていた。株式市場からの資金調達はせず、上場で会社の社会的信用や就職人気に大きな変化があったわけではない。一方、上場維持の費用はかさむ。ある日、役員らに思わず聞いてしまった。「ねえ、うちにとって上場のメリットって何かしら?」(同記事より)

昨年来、金融庁から地域銀行に対し、上場の意味を考えてほしいとのメッセージが発せられているのは周知の通りです。上場に関わるコスト負担や身の丈を超えた本店ビルの償却で身動きが取れない地域銀行もあります。

寺田さんのMBOの話は地域銀行の経営者には身につまされるものです。

上場地銀の非上場化に関し、ワタシなりにいろいろと考えているのですが、スキーム(自己株TOB、TOB、事業譲渡など)を組み立てるのは難しくないものの受け皿探しが難問ですね。

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