静岡中央銀行と神奈川銀行が12日、金融仲介分野に関する包括業務提携契約を締結しました。取引先企業のビジネスマッチング、事業承継などで連携するとのことです。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC128OR0S1A111C2000000/
このような地域銀行の業務提携がいよいよ本格化してきました。
ワタシは資本に懸念がない限り、資本統合を伴わない業務提携を多面的にどんどん進めていくべきと思っています。
「金融仲介分野」での業務提携は、本件のように銀行同士ばかりとは限りません。
「中小小規模事業者」の経営支援であれば、傑出した能力を持っている信用保証協会があり(まだまだ少数派ですが)、彼らと経営支援の業務提携を結べば良いのです。
「中堅中小企業」の経営改善・事業再生の支援であれば、全職員運動でそれを組織的に進めている商工中金が候補先になると思います。商工中金の資本性劣後ローンは単に資金を出すにとどまらず、経営改善・事業再生の「支援」が大前提です。商工中金には短期資金の機能もあるので、共同して途上与信管理・伴走支援を行うことが可能です。
さらに、筑波銀行がSBIとの連携によりスターアップ企業育成のためのエクイティ投資を実行したように、他業態との連携強化で顧客ニーズに応えることができるのです。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC178IZ0X10C21A9000000/
ただ、連携といっても、アリバイ作りのエール交換や、提携先への丸投げは無意味、自らが本気度と当事者意識を持つことが必須条件であることは言うまでもありません。
この期に及んでもすくんでいるだけの小規模地域銀行がありますが、こういう銀行には、すべての分野で「徹底的な多面的連携」というアドバイスしかありませんね。