最近の地域金融機関のトップの発言をインタビュー記事などで読むと、旬な言葉を並べただけの張子の虎のようなもののなかに、本気度があふれる光るものが増えてきました。
偉そうなことを言わせてもらうと、20年近く同じことをやっているせいか、ハリボテか本物かの見分けはつくようになりました。
ハリボテ金融機関の組織変革に期待することはもはや時間の無駄か、、、
ワタシ自身、あきらめの境地になっており、こういう金融機関のなかで「お客様のために」と孤軍奮闘している「個」を支援していきたいと思っています。
トップに本気度があると感じられる地域金融機関にも大きな問題があります。
ごく一部を除き、現場がついてこれていないことです。
トップの話(すなわち、課題解決、顧客の価値向上など、リレバンそのもの)と現場の行動が真逆、といった恨み節は、顧客やその周辺からしばしば漏れ聞こえてくるようです。当該金融機関のトップの耳に入ることはありませんが。
顧客本位のリレバンの20年の歴史のなかで、頑強にそびえ立つ高いハードルは、その取り組みを、
「現場の全体運動とし、持続的な運動にすること」
なのですが、コロナ禍という後押しがあっても、このハードルを飛び越えることに成功した地域金融機関は、ほんの一握りです。
ワタシの長年の請負仕事で一番難易度が高いのは、間違いなくここです。
最近、痛切に思うのは、右脳の世界に切り込まねばならないかぎり、ハードルの向こうには行けない、ということですね。
コメント
私は企業といえば地域中小企業、今の信用金庫と関係することになってからも、地域中小企業の中にしか身を置いてません。
やはり金融機関や上場企業・金融機関上がりのコンサルなどには、中小企業にモノを教えてやる。教育をしてやる。という感じが強くありますね。
地域企業様は主要なお客様であるにも関わらず、「無知の集団」「経営の素人」のように扱う人はびっくりする程沢山います。
建設業、運送業、小売業など、多くの業種は規制緩和や改定という保護から競争にさらされ、淘汰もされましたが、またコストダウンを含む経営再編を繰り返して生き残ってきました。
どの業界も「請負ってやってる」「乗せてやってる」「売ってやってる」という殿様商売から変遷するのは、国による保護がなくなってからでした。
金融業界も、お金の安全な保管と流通という機能がIT技術にとって代わられ、国の保護政策に頼らずにやっていかねばならなくなるまでは
中々に、組織として変革していくのは難しいのかもしれませんね。
「金融機関のなかで「お客様のために」と孤軍奮闘している「個」を支援していきたいと思っています。」
それも限界がありそうな気がしますね。腐った組織の中で「個」というのは殆ど無力です。むざむざ各個撃破されるのを待つだけのように思えます。
よいのは、意識改革が終わって組織ぐるみの運動が始まっている組織に、そういう人材をドンドン移していくのがいいと思うのですが。
そういうところは、そういう顧客目線のスキルを持った人達は、幾らいても足りない位だと思うので。
そうすると、有望な人材はまともな組織に移っていき、なんちゃって組織にはヒラメやなんちゃって人材しか残らなくなって、早晩回らなくなります。それ位でないと、足下に火がつかないのでは。