今回の地銀決算は有価証券運用に関する報道一色です。
当然だと思います。
今期以降の地銀経営の行方を展望する上で、非常に重要だからです。
本日の日経朝刊「上場地銀74社の前期、25%増益 コロナ融資でかさ上げ 有価証券運用、含み損11社」
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20220517&ng=DGKKZO60831230W2A510C2EE9000
で全体像を知ることができるのですが、
~債券は満期まで保有すれば原則、全額償還される。このため、含み損は直ちに損失にはつながらない。「一般論として米国債はデフォルトリスクが低く、インカムゲインも得られるため、一概に売った方がいいとも言えない」(記事より)
この部分が非常に気になりました。
円投ヘッジなしで為替リスクをとるケースはないわけではありませんが、地銀の外国債券投資は為替リスク回避型が中心。
こちらの方には為替リスクのヘッジコストがかかります。
ヘッジコストは米国等の短期金利が上昇すれば、それに連動して増大します。
外貨預金が継続的に確保できるとの確信があり、それ見合いの外債投資だとしても、調達コストは上昇していきます。
潤沢な円資金をベースに国内債券に投資する場合とは違います。
満期まで保有したとしてもキャリー部分で、インカムゲインが得られるどころか、逆鞘になることは十分予想されます。
言わずもがなですが、老婆心ながら、、、
今日も年寄りの戯言でした。