20年近く前、沖縄へ何度も行っていました。
金融特区など、いろいろなところに頭を突っ込んでいました。
現地で、行政や金融機関、そして事業者の方たちと話す中で、
「観光業は好調だが、中核となる施設の多くが内地の大資本。従事する人たちの処遇は決して良くない。観光関連産業の一本足打法からの脱却せねば。」
との声がしばしば聞かれました。
月刊誌には「沖縄の観光業は3Kである」との記事が掲載され、地元の国立大学である琉球大学で学生向けの金融の授業の一環でゲストスピーカーとして話した折には、同大の学生の9割以上が公務員志望と聞き、ギリシャみたいだと思いました。
「地場産業の多角化は模索し続けなければならないけど、地元資本の観光業を充実して、地元人材が続々集まってくるような魅力あるものを目指すのも大事ではないか」と話したような気がします。
そのことを、11日の日経電子版「地銀、危機の観光再生に挑む ホテル買収や行員派遣〜地域金融の現場から 地方の資源 再生に挑む(上)」にある琉球銀行の取り組みが思い出させてくれました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC099QC0Z00C22A6000000/
〜沖縄有数の観光スポット、沖縄美ら海水族館(本部町)から徒歩で約5分の場所にあるホテル「ロイヤルビューホテル美ら海」を東京の企業から買収したのは、琉球銀行が中心となって立ち上げたファンド「琉球キャピタル」(那覇市)だ。沖縄の本土復帰記念事業で1975年に開催された沖縄国際海洋博覧会にあわせて建設された歴史を持つ老舗ホテルだが、所有企業が事業再編に伴い、売却先を探していた。21年9月に四十数億円を投じて買収し、6割程度を同行の融資で賄った。運営はホテルを展開する地元企業が担い、約40人の従業員も大半を引き続き雇用している。同行の川上康頭取は「県内資本が『買い戻す』ことで県内での再投資を促し、利益を県内で循環させたい」と強調する。コロナ後の観光産業の復活に向け、地銀自身もリスクを取る。(記事より)
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