~「中小向け専用の地域金融機関として生きていく。それを次期経営計画の柱に置く」と述べた。具体的には来春設立するスタートアップ支援ファンドの運用子会社などを通じて、資金面や経営面などで伴走型の融資先支援を強化するとした。(9日の日経電子版より)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJC0986H0Z01C22A1000000/
9月末に公的資金(金融機能強化法)150億円を全額返済(期限前)した南日本銀行(鹿児島)の斉藤頭取のこの発言に、
全面的に共感します。
二番手金融機関の一番の強みは、真の意味で“選択と集中”ができることであり、他業態などからの参入障壁の高い労働集約型業務に特化するというのは賢明な経営判断だと思います。
金融機能強化法の公的資金の返済については、10月27日のブログでも書いていますが(→こちらは大分の豊和銀行)、
10年間(2019年まで)、金融庁において、金融機能強化法による公的資金を導入した銀行十数行の機能強化計画書を審査するなかで感じたのは、
南日本銀行も豊和銀行と同様に、
顧客本位とはいえない業務運営をコソコソやるような姑息な銀行(←返済原資を積み上げることに躍起になり、金融機能強化法の精神から逸脱している)とは、一線を画していました。
金融機能強化法の趣旨をしっかり理解し、それを実務に落とし込み、粛々と組織的持続的に行なった銀行が、公的資金を期限前に完済したことを大いに評価します。
【追記】
同じく金融機能強化法での公的資金を導入している高知銀行は、地域商社の設立を昨日発表しました。南日本銀行、豊和銀行との比較で高知銀行の地域商社についての意見を書いてみようと思います。明日、アップします。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC098QE0Z01C22A1000000/