昨日の電子版から始まった日経の「東北金融」の連載、
第二回は青森県がテーマですが、的確な視点で書かれています。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC072C20X00C23A1000000/
県内地銀の合併による、他県の地銀の進出と、地元の協同組織金融機関の変革。その背景には健全な競争環境を求める地元事業者の強い思いがあります。
青森県東部は南部家(盛岡藩主)の祖先が鎌倉時代初期に甲斐国から入国してきたところで、安土桃山時代に盛岡に築城するまでは、その本拠地は三戸(青森県東部)でした。江戸時代になっても八戸に盛岡藩の支藩が置かれ、
〜岩手県に隣接する八戸市ではメインバンクを県外地銀に移すことを検討する経営者も出始めているという。こうした経営者のリスクヘッジ需要も踏まえ、岩手県のある地銀幹部は「青森県東部は岩手県と同じ南部藩のアイデンティティーが強い。青森は支店網もあり攻める余地がある」と説明する。(記事より)
のは、当然の流れと考えられます。
また、
青森県は同じく県内地銀が合併した新潟県と同様に、信用金庫、信用組合のネットワークが県内をカバーしています。
青森県のような競争環境が確保できる地域は良いのですが、
県外地銀の“地元意識を持った顧客対応”に限界があり(←これが普通)、信金信組のネットワークが脆弱な場合、業況の厳しい事業者や小規模事業者に対する金融排除の懸念は捨てきれません。
ゼロゼロ融資の返済が始まれば、それが顕在化します。
心配な地域があります。