「地域金融機関には集めた預金を融資に回す預貸率が10%を割るところもある。地元企業への融資という本来の役割から外れ、ファンド化している金融機関は少なくない。」
本日の日経朝刊「点検金融システム 危機は来るのか④」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB0803A0Y3A400C2000000/
にある文言です。
さすがに預貸率10%以下ではないものの、地元融資では厳しい業況の層には踏み込まず、その代わり有価証券運用にやけに熱心な地銀があります。
協同組織金融機関となると、10%以下の預貸率のところがあることは事実です。
「そもそもミドルリスクという概念はなく、反社会的勢力でなければ資金を必要とする先にはすべて対応」、それでも預貸率が上がらない過疎地の協同組織金融機関がありますが、こういう場合はファンド化しているとは言いません。
それに対し、それなりの貸出先がありながら預貸率10%に届かない場合には、ファンドと後ろ指を刺されても文句は言えないでしょう。
「ファンド化した協同組織金融機関が、預金取扱金融機関のメリット(ファンドにはない)や業界としての制度を享受するのはフリーライダーではないか」
という意見がありますが、全面的に同意します。