金融庁が、資産運用業務を中心に「顧客本位の業務運営」の重要性を打ち出してから7年以上が経過しました。
地域金融、中小企業金融の世界でも「顧客本位」という視点が行政の背骨となり、地域金融機関はそのことを意識した事業運営へと変化していきました。
その一方で、「顧客本位」という視点が欠落したままの状態で、現在に至るのが多くの信用保証協会。
同じ中小小規模事業者への金融機能を持ちながらギャプの大きさに驚きます。
さて、
顧客本位の究極のひとつが「経営支援業務」であることは間違いありません。
6~7年前に保証債務残高の急激な減少で地獄を見たある信用保証協会では、若手を中心とした意見を積極的に取り入れることで大改革を行います。
若者たちからの意見は、①協会ファンを増やしたい、②保証料の付加価値を高めたいというもの。
この2つは、「信用保証サービスの質の向上(経営支援業務)」、「信用保証協会の認知度向上」へとつながりました。
こういう改革の取り組みは信用保証協会でもあったのです。
いまや先進的といわれる石川県信用保証協会です。
しかるに、
「信用保証協会の経営支援業務への期待はわかるのだが、雲霞の如き事業者数に対し、我々のマンパワーでは到底対応できない」
との困惑の声が全国各地から聞こえてきます。
それを言い訳に、「顧客本位」の道へ進もうとしない信用保証協会はまだまだ少なくありません。
丸投げの専門家派遣で経営支援のアリバイづくりをしつつ、本音は保証債務残高のハゲ落ちに歯止めをかけることに全力をあげる。それも旧態依然とした金融機関に擦り寄るという手法で、、まさに借り換え保証などは金融機関にとっても渡りに船。
徹底した事業者不在です。顧客本位の業務運営などどこにもありません。
事業者不在の信用保証協会はレイジー協会です。
保証協会のマンパワーが事業者数からすれば絶対的に足りないというのは全国どこでも同じこと。
だからこそ、先進的な信用保証協会においては、さまざまな経営支援のための工夫がなされています。
その典型例は総力戦連携。
「事業者数が多い」とすくんでいるだけレイジー協会の共通項は、
総力戦連携の兆しがまったく見えないことです。
コメント
多胡先生
この投稿は確かな情報源(ソース)に基づく深い洞察が、地域金融機関・信用保証協会が直面する課題への解決策を見出し、事業者と地域経済に実質的な貢献をするための資源(リソース)を活用する方法を示しています。
巷の噂程度の情報源(ソース)では、資源(リソース)には繋がりません。
ここが明らかに大きな違いであります。
この確かな情報源が投稿の真価を構築し、全国の地域金融機関・信用保証協会の改善と発展に向けた方向性を提供していることに、深く感銘を受けました。
石川県信用保証協会のような先進的な取り組みを通じて、集合的な努力と外部との協力により、より大きな成果を達成できることを示しています。このような確かな情報源から得られる洞察が、地域金融機関にとって貴重な資源となり、顧客本位の業務運営を実現するための道を照らしているものと確信しました。
僕にも確かな情報源を持つ信用保証協会の方々がいらっしゃいます(OB含む)。
彼らは日本のあらゆる地域で事業者のために尽力し、地域経済の発展に貢献している心から尊敬する存在です。彼らの献身的な姿勢と、地域に対する深い愛情は、私にとって模範であり、彼らのように努力し続けることは、僕の資源となっております。
事業者支援している人達は、再生支援より経営支援なんて当たり前なんだよね。そして、頑張ってる事業者を総力戦連携で支援する。
専門家派遣事業だけで支援していると思わないで欲しい。そして、よく数字を並べて言いたがる人がいる。いつも何だろうと私は思っている。