勝負あった、トランザクションバンキングの世界

「上場企業(金融除く)の2017年度の金融事業の営業利益は2兆8546億円と10年前の4.4倍に拡大し、過去10年で最高となった。」

との日本経済新聞の本日の記事はインパクトがありました。

小売業は、セブン&アイのコンビニATM銀行に代表されるように、金融機関にない「圧倒的な利便性とシビアなコスト管理」で、着実に存在感を高めています。

十数年前、ワタシは某小売業のATM銀行の設立のお手伝い (あまり役に立たなかったのですが) をしたことがあるのですが、金融機関にない顧客目線とコストについての考え方に感銘を受けました。

いまや、ATM、カード、自動車ローン、住宅ローンなどの個人金融のみならず、事業性融資の世界でも非金融機関の進出が顕著になっています。

プロダクトアウトのトランザクションバンキング型の地域金融機関に、もはや勝ち目はありません。

過去の延長線上のコスト削減策は焼け石に水ですし、合併しようにも合併のための費用を支払っている余裕はないはずです。

それでも合併後の効率的な姿を「夢見て」、合併に突き進みたいようですが、果たしてそこまで持ちこたえられるのでしょうか。

地域金融機関の向かうところは、だた一つ。

労働集約型の組織的継続的なリレバン、その先にあるのは地域における真のコンサル業です。

このような決断のできない経営者は、単に乗っかっているだけの飾り物、とても「経営者」と呼ぶことはできません。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする