鞭聲粛々 夜河を過る

週末は「乗り鉄紀行」です。

4月15日のブログ「魅力満載の肥薩線」で、日本三大車窓の一つである矢岳越えを紹介しました。

本日は、もう一つの三大車窓である 姨捨 (おばすて) から始めましょう。

姨捨駅は篠ノ井線 (篠ノ井〜松本) にあり、スィッチバックなのですが、特急「しなの」はスピードを落とすことなく、駅をかすめて直進していきます。

ワタシは長野から松本への移動では時間の許す限り、各駅停車を利用しました。

稲荷山駅から姨捨駅のスイッチバック、そして冠着駅に向かう隧道に入るまでの間、左側の車窓に展開する善光寺平に釘付けとなっていたのです。

さて、

姨捨からの善光寺平の眺めは歴史好きにとってたまらないものです。

上田、戸倉方面からの千曲川と、信州新町方面から現れる犀川とが合流する川中島、上杉謙信が陣取った妻女山、武田方の拠点となった海津城などを一望にとらえると、頼山陽の「鞭聲粛々 夜河を過る」が思わず、口から漏れてきます。

昭和44年のNHK大河ドラマは海音寺潮五郎の「天と地と」だったのですが、その年の夏休み、信越本線の屋代駅 (更埴市) から松代まで長野電鉄河東線に乗車しました。

河東線には雨宮駅があり、ここが妻女山から下ってきた上杉謙信の軍勢が千曲川を渡った地点だと思うと感動をおぼえたものです。

最後にハカセの写真館。

いずれも姨捨付近での撮影です。

1977年5月

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1993年3月

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コメント

  1. 成城アトム より:

     姥捨の眺めは長野道のSAからも見事です。写真の手前にある棚田が綺麗です。JR東の豪華列車「四季島」もここを通り、休憩するようです。姥捨伝説は、深沢七郎の『楢山節考』で棄老伝説として有名ですが、実は老人の知恵に学べという敬老の逸話とのこと、SAに説明書きがありました。「四季島」は旅芸人様には無縁でしょうか。9月1日に中央線茅野駅でばったり遭遇しましたが、ひと気のない車内でした。どうせなら小海線や身延線などを巡る方が面白いのではと思いました。

  2. ARC より:

    近くの聖高原によく行くので姨捨駅の脇を年一回は通ります。写真の棚田の辺りを今は長野道が横切ってます。(山裾や森の位置からおおよその撮影地がわかっちまったので)

    長野道・姨捨SAからの眺めは好評ですが、麻績からの山越えの国道からの眺めはさらに上をいきます。ワザワザ国道を使う人も少ないので勿体ない限りですが。(ウムム、以前にも書いたような…)