野路國夫コマツ特別顧問の「私の履歴書」(日本経済新聞)を毎日楽しみにしていますが、第10回「資材部 協力企業と本音の交渉 コスト改善、意を尽くし結実」(4月10日)は非常に興味深い内容です。
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20220410&ng=DGKKZO59822410Y2A400C2BC8000
コマツの協力会社との結束の強さは定評があるとよく聞くのですが、かつてはそうではなかったようです。
~異動してすぐに感じたのは協力企業とコマツとの信頼関係の希薄さだ。両者は互いに欠くべからざる車の両輪のような存在だが、どこかよそよそしく、腹を割って本音を話す雰囲気に欠けていた。コマツが原価改善を要請し、相手がしぶしぶ従う。そんな一方通行の関係性が常態化していたように思う。(記事より)
信頼関係の希薄さ、上位下達の関係性がどのような経緯で改善し、両者にとってウィンウィンの関係が構築されたかは、記事を読んでいただきたいのですが、
中小小規模事業者向けの本業支援を標榜する地域金融機関や中小企業支援組織にとっても、大きな気づきを得られる話だと思います。
中小小規模事業者の本業支援といっても、このレベルになると難易度が高く、地域金融機関が自前でできるものではありません。
だからこそ専門家集団との外部連携(丸投げ厳禁)が不可欠なのです。
地域金融機関の本業支援のキモは、現場がホームドクターとして機能すること(相談してもらえる信頼関係の構築)に加え、本部がいかに外部連携の「プロデューサー」になれるかです。
コマツの話はこちらも。