大型連休が終わりました。
ストックで商売をしている人にとっては楽しいゴールデンウィークも、フロー・ビジネスに携わる人にとっては稼働日数が大幅に減るのは辛いところです。
邦銀から、外資系金融機関(ストックであっても、すべて時価ベースで評価される)、手数料収入オンリーのコンサルティング業界と仕事が変わるなかで、そのことを痛感しました。
今回の連休では暇に任せ、何本かの骨太の発信をしました。
列挙します。
目下のワタシの問題意識にあることは、ほぼ上記で網羅されています。(地銀再編を煽る声はいまだありますが、「資本に懸念ない限り経営統合/合併ではなく包括業務提携」ということで、ワタシにとっては決着済みの話)
一番心配なのは、
低迷するPBRと円安による外国人投資家からみての日本株の割安感で、上場地銀が小規模事業者や業況の厳しい事業者を支えることはどんどん困難になっていくことです。
信用金庫、信用組合といった協同組織金融機関の役割は、これまで以上に重要になります。
しかるにメディア、その先にある世間一般の認識はまだまだというところに、もどかしさを感じます。
協同組織についての高潔な見識をお持ちの長川康一さんの言葉を重く受け止めています。
2021/2/4の旅芸人ブログにコメントとしていただいたものです。
https://tabiblog.net/2021/02/post-7398/)
全文掲載します↓
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~2012年に国連により協同組合がよりよい社会を築きますとして「国際協同組合年」がありました。しかし日本のマスコミはこれをほとんど取り上げなく盛り上がらずに終わりました。各業態組合が連携しての活動もパネルディスカッションや大会等の開催だけ、あとは各業態が広報等で2012年は「国際協同組合年」を歌うだけで終わったように思います。
そして2016年にはユネスコの無形文化遺産に「協同組合の活動と思想」が登録されましたが、これも各業態協同組合が協同組合精神をアピールするだけにとどまり、新たな協同組合運動への展開にはつながりませんでした。どうも日本での協同組合運動はどうも各業態組合間だけにとどまる閉鎖された活動で終わってしまうもののように感じます。
いま地域再生や持続可能な社会の実現ということが言われますが、相互扶助を基本とする協同組合が大きな働きができるのではないか。日本の協同組合は閉鎖性を捨て、他業態組合との連携を高めるべきです。
全業態での組合数は3万5千以上で組員数は8000万人(重複あり)職員は60万人。大きな基盤がすでにあるのです。ここでしっかりよりよい暮らし実現のために相互扶助活動をするべきではないか。
いま「コモン」という概念が見直されています。そこでは協同組合が大きな力と言われいます。信組・信金は頑張るべきです。
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最後に。
最近、「商工中金は変わった。良くなった。」との声を事業者や地域金融機関の方たちからいただくことが増えてきました。嬉しくありがたいことです。
商工中金も株式会社形態をとっていますが、実質的に協同組織金融機関です。
4年間の改革プログラムがひと区切りし、新たなステージに入っているのですが、ワタシ自身も協同組織金融機関であることを片時も忘れることはありません。
協同組織金融機関についてはこちらも↓
コメント
私の意見を取り上げていただきありがとうございます。
私は中途で信用組合に入りました。ゼミの先生から「信用組合は金融機関ではない」とだまされて入った次第ですが、お客さん(組合員)皆さん素晴らしく入って良かったと。
新米融資担当の時に、あるお客さんが窓口に来るなり直立して、「借りたお金、今日で返済を終わりました。貸してもらって有難う」とお礼をいただきました。前の前の担当が融資した代理貸付の国金で、私へのお礼にビックリするとともに、これが信用組合の仕事なのだなと理解した次第です。
時代、環境とともに信用組合の仕事も大きく変化しています。中小零細企業の激減、高齢化で本来的組合員は減少し、出資金を持ってもらったお客さんという組合員が増加し、普通の銀行と変わらない活動となっているように感じています。
信用組合は弱者の為に生まれた組織です。
弱者を掘り起こし、職員が組合員から感謝される活動に邁進出来る信用組合を再度築く必要があるのではと思います。