何度かこのブログでも書いたのですが、地元の温泉街の実態を見れば、その地域における金融機関のリレバン本気度がわかると思っています。
個社だけを立て直せば済む話ではなく、面的な再生なので、組織的継続的なリレーションシップ・バンキングが求められるのです。
さらにいえば、一つの金融機関だけでなく、地域のすべての金融機関が連携して対応しなければ、面全体を支えることは難しく、とりわけトップバンクである地方銀行の求心力、取り組み姿勢がきわめて重要になってきます。
地元の金融機関たちがタッグを組み、地元資本の旅館ホテルを一軒も破綻させていないという温泉街が、全国を見渡すとわずかながら存在します。
8年前の1月にその温泉街を訪れました。
トップ地銀の経営者の方に、当該温泉地きっての歴史ある老舗旅館 X館で夕食をご馳走になり、X館の事業再生に関わる苦労談をうかがいました。
X館には仕入先などで結成されたX会というのがあり、X館で宿泊した翌朝、空港まで乗車したのは、X会メンバーのタクシー。
ドライバーさん曰く、「X館の“おもてなしの心”を空港までお届けするのが役割です。」
人気の温泉地と閑古鳥の温泉地の差は、こういうところを見てもわかります。
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光る個が同じ理念で綜合する面的再生。すなわちネットワークによる再生。