日経朝刊にゼロゼロ融資の総括記事が出ています。
ノルマ化、無責任な貸しっぱなし、中小企業のためというよりは金融機関を利するような異常な金利など、ゼロゼロ融資の無様な事例が列挙されています。
「無利子融資を営業に使う例が多すぎる。企業の成長を助ける本業支援とセットの貸し方が求められる」
記事の締めにある森俊彦さんの警鐘がズッシリ響きます。
ゼロゼロ融資の商品性というよりは、それを取り扱う金融機関の姿勢の問題です。
「顧客本位の業務運営」が言われて久しいですが、このザマです。
経営理念から乖離した行動に何も感じないのでしょうか。
「名こそ惜しけれ」
レイジーバンクの経営者には “改めて”この言葉を送ります。日本版「ノブレス・オブリージュ」です。
コメント
多胡先生のインタビュー記事拝読させていただきました。まったく同感です。森俊彦先生のコメントにも強く印象に残りました。金融庁も実態調査ではなく、この「ゼロゼロ融資」のターゲットを絞ったオンサイト・モニタリング(立入検査)を地域銀行や信用金庫などへ行うべきです。3人程度の検査班であれば、金融庁および財務局から毎月50~100行庫ぐらいできるのではないでしょうか。私自身としては、金融検査マニュアル廃止前の厳しい金融検査は時折行ってもショック療法として良いのではないでしょうか。また、金融庁ウェブサイトに「立入検査動向」を復活していただいたほうが、金融機関においても緊張感が出て良いのではないでしょうか。