🚩長年の金融緩和のツケ

いつも鋭い論考を発信するジリアン・テットさん (Financial Times 米国版エディター・アット・ラージ)。

テットさんは2000年から数年間、FTの東京支局長を務め、2004年には長銀などの邦銀破綻を描いた「セイビング・ザ・サン」を発刊しています。

彼女がシリコンバレー銀行(SVB)など一連の米銀の破綻問題をどうとらえているのか、気になるところでしたが、

本日の日経朝刊に「低金利継続が招いた惨事」が掲載されています。

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20230322&ng=DGKKZO69431100Q3A320C2TCR000

ポイントを抜書きしてみました。

~SVBの破綻は巨大な「キャリートレード」(低金利で借り入れた資金を高利回りの投資で運用して利益を上げる手法)の失敗に似ている。昨年、長短金利が逆転し損失が発生。これに気づいた一部の預金者がいち早く逃げ、衝撃的な結末につながった。

文中にも「長年の金融緩和のツケ」とありますが、このために金融機関のALMも流動性リスク管理も形骸化してしまったということでしょうね。

金利の急上昇、乱脈融資に端を発した預金取り付け騒ぎ、さらには事業者までもが財テクに浮かれて多大な損失。

こういうことが歴史となってしまい、それらを体験した世代が引退してしまった我が国にも懸念材料はあります。

ジリアン・テットさんについてはこちら↓

日経新聞に掲載されるジリアン・テットさん (Financial Times 米国版エディター・アット・ラージ)の論考はいつも楽しみにしてい...

蛇足ですが、SVBの第一報が入ったときの旅芸人ブログはこちら↓

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