北の畏友たちと乾杯

6月8日付の日本経済新聞 北海道版、根室市の日本酒の蔵元「碓氷勝三郎商店」の大きな記事に目が止まりました。

130年の歴史をもつ老舗の蔵元 (銘柄は「北の勝)」の 山あり谷ありのストーリーですが、苦境を乗り越えた5代目の当主 碓氷ミナ子さんの、地元を大切にするコメントにはシビれました。

「再建できたのは『地道に商売と向き合って、地元に愛されてきた』からとミナ子店主は振り返る。1999年には味に納得がいかないとして年間生産量の1割にあたる酒を販売中止した。勇気ある決断は地元客から称賛を集める。年間に販売する470~480キロリットルの日本酒のうち、およそ8割は根室・釧路管内で消費される。同商店には百貨店など道外の流通業から取引したいと声がかかるが、地元の卸売りに顔向けできないと、決して酒を売らない。味の品質を保つには顔の見える商売をするのが大切と考え、インターネットの直販もしない。『うちのお酒が飲みたければ根室までいらっしゃい』とミナ子店主は誇らしげに語る。」
(同記事)

この貴重な「北の勝」をワタシは30年ほど前に飲んだことがあります。それも札幌で。

実を言うと、ワタシは30数年前から北海道各地の信用金庫の有志とともに札幌で勉強会をやっていました。

当時、新進気鋭だった北の畏友たちも、30数年を経て経営トップや経営幹部として、人口激減と厳しい経済状況の中、地域を支えて頑張っています。

このブログ、昨年12月17日の「国後島の見える町」に登場する T J さんもその一人。

30年前に、その T J さんが根室から、はるばる夜行急行列車「まりも」に乗って、「北の勝」の一升瓶を札幌まで運んできてくれたのです。感激‼️

勉強会の後の懇親会の会場に「北の勝」を持ち込んで、メンバー全員で乾杯をしたことを鮮明に覚えています。

さて、根室。

根室本線の終着駅です。

根室駅の一つ手前の東根室駅は、日本の鉄道駅で東端に位置することで知られています。

札幌からの特急列車は釧路までで、そこから先はディーゼルカー1両だけのローカル線となり、花咲線と呼ばれています。

花咲線は、乗り鉄 オススメの区間です。

ハカセ の写真館で、花咲線をご堪能ください。

**********

最近、ハカセについてのご照会が多いのでショートコメント。

ハカセはワタシの50年越えの親友で、筋金入りの鉄ちゃんです。某大手メーカーの工学博士 (難しすぎてワタシには何をやっているのか分かりませんでしたが) として実績を残し、いまは某大学の教壇に立っています。

① 根室駅 1978年5月

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② 落石海岸 1990年10月

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③ 落石海岸 2012年2月

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④ 厚床~初田牛_1973年3月

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⑤ 厚岸~糸魚沢_1990年10月

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コメント

  1. ARC より:

    ハカセの写真、、、20数年を隔てて同じ場所(しかも季節違い)とはアジなことをやるもんだ。

    昔、ハカセとこの近くでSLを撮ろうと線路際で構えていたことがありました。

    ところがこの辺り、霧多布なんて地名があるくらいで、あいにくの濃霧、音が聞こえてしばらくして霧の中からイキナリ列車が現れてアッという間に消えていきました。

    根室の酒蔵はTVで2回くらい見たことがあります。

    地元にしか出していないとのことでしたが、そうなるとドンナンカナァと興味が募ります。

    花咲と聞けば何といっても花咲蟹!

    40年前は現地でたらふく食ったのに…

    こちらでもたまに見かけますが、もう30年くらい食してない!

  2. 旅芸人 より:

    北の勝は結構辛口でした。

    花咲カニと合うねぇ。

    昔は根室まで優等列車がありました。

    ノサップという列車。途中の厚岸ではカキ飯の弁当があり、厚床からは中標津への支線があり(2017/12/17のブログに書きました)、楽しい線でしたね。

  3. ARC より:

    ノサップにも乗りましたが、釧路から先は優等列車でも長くてねえ。

    根室に帰る一杯機嫌のオッサンと同席したことがありましたが、お嬢さんがイイところに就職したと大層嬉しそうに話してくれました。

    それが地元の金融機関、、、何といっても金融機関だそうで、そのとき初めて役所と金融機関の難関ぶりを実感しました。

    根室から乗ったとき、花咲蟹のモゲた脚だけのバラというのを駅前で仕入れて(一緒だったハカセは500円というがアッシの記憶では1000円)

    車中でのおヤツにしたのですが、何しろカニなので釧路までの長丁場の大半をカニ食いに充てることができて、おまけに満腹で、大いに幸せな気分になりました。

    その後、花咲蟹は資源枯渇で禁漁になったりで、とんだ貴重品になってしまいました。

  4. TJ より:

    30年前、夜行寝台列車まりもに揺られた北の勝は、大海と呼ばれる2級酒です。これが一番人気です。都内では、新橋の根室食堂や大手町の別海酒場で飲めるはずです。

    寝台列車まりもは今はなく、花咲線も見直し対象路線、花咲蟹も幻になるかもしれない。6月15日の信用金庫の総代会の懇親会のお土産は花咲蟹です。

  5. 旅芸人 より:

    TJさん、

    来週、総代会ですか。

    長い間、お疲れさまでした。

    根室から標津、養老牛温泉に連れて行ってもらったことを思い出します。

    新天地でのさらなるご活躍をお祈りします。

    旅芸人より