函館のタクシーに脱帽

たいしたものです、函館のタクシー

商売ギラギラモードではなく、さりげないタッチで、観光客に見どころをふれながら、ショートの観光トリップを勧めてくれます。

先日、訪れた函館山ロープウェイは、アジアからの観光客で満員電車なみの混雑でした。

ミシュランで三ッ星を取った函館山の夜景は、アジア各国で大人気のようです。

ロープウェイで揉みくちゃにされて、下って来たところで、駅までのアクセスをどうしようかと心配していたところ、ロープウェイから吐き出されたアジア観光客軍団は、怒濤のごとく観光バスへと吸い込まれていきました。

一方、タクシー乗り場は閑古鳥でした。

地獄で仏とばかり、タクシーに乗り込み、「大混雑で酷い目にあった」と話したところ、セールス口調ではなく、さりげなく、

「日本人の観光客の多くは、タクシーで山頂まで登り、夜景を堪能したあと、元町付近のライトアップされたスポットをゆっくりと見ていきますよ。」

「3人でロープウェイで往復する料金と、ほとんど変わりませんからね。」

確かにロープウェイにどうしても乗りたいのでなければ、”車でゆったり”が良いのに決まっています。

しまったと、思いました。

翌日の夜は、五稜郭と湯の川温泉の間に位置するお寿司屋さんから函館駅までタクシーに乗車したのですが、ドライバーさんは冬の函館観光のポイント(クリスマスツリーなど)について説明してくれ、「今度の冬にも是非、函館に来てください。」と一言。

そして、つり銭とともに、名刺を手渡したのです。

観光を標榜する都市でタクシーに乗ることは多いのですが、このような対応をされるたことはありません。 お客との距離の取り方が絶妙でした。

さすが、函館。

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