沖縄に風が吹く

週刊金融財政事情の最新号は公的金融の特集です。

商工中金の関根新社長のインタビューもあり、改めて公的金融のあり方を整理することができました。

沖縄県の公的金融は沖縄振興開発金融公庫 (沖縄公庫) が一手に引き受けていますが、本誌の同公庫に関する記述の中で、ワタシのコメントを取り上げてもらいました。

沖縄公庫は、かつての日本開発銀行から住宅金融公庫の機能のすべてをカバーするという公的金融のフルラインでありながら、業務の効率性を高め、限られた人員の中で、本来民間金融機関がおこなうべき、ミドルリスク層や過疎地での金融仲介、地域事業者の経営改善や事業再生に真摯に取り組んでいます。

平成18年の内閣府の行革における公的金融のあり方についての議論、さらには昨年から本年初にかけての商工中金のあり方検討会議と、公的金融の議論に参画しているのですが、ワタシが常に「これぞ公的金融」と評価しているのは沖縄公庫なのです。

その一方で、沖縄は民間金融機関のだらしなさが目立ちます。景況感が良いことに甘え、真のリレバンへの転換が遅れていると思っています。

先月の沖縄総合事務局の主催で行われた金融仲介のシンポジウムでも、基調講演🗣の中で、「沖縄の民間銀行は組織的継続的なリレバンに背を向け、その実は不動産ファイナンスという、なんちゃってリレバンでお茶を濁している」と姑息な姿勢を切り捨てました。その場が凍ったことは、このブログでも書きました。

このような状況の中で、昨日の新聞報道には驚くとともに、大変嬉しく思いました😄

沖縄公庫の前理事長である譜久山當則さんが、沖縄トップ地銀である琉球銀行の社外取締役に就任されることになったのです。

譜久山さんは、沖縄公庫が創設 (1972年) された直後に入庫、同公庫の今を作り上げた方といっても過言ではありません。

沖縄公庫の、ブレないスタンス、業務運営の見事さは、譜久山さんに依るところが大きいと思っています。

譜久山さんを社外取締役として招聘する琉球銀行の姿勢も立派です 👏

なんちゃってリレバンの姑息な金融機関は、顧客から捨てられるでしょう。

沖縄でのリレバンの新展開が大変楽しみになってきました。

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