🚩大手米銀決算をどうみる?

大手米銀の4-6月期決算が発表されました。

シティグループやJPモルガン・チェースは市場部門の増収でなんとか黒字(大幅な減益ながらも)を維持したのですが、米国内の商業銀行部門の比重が高いウェルズ・ファーゴは赤字決算となりました。

7/14日経電子版の記事「JPモルガン51%減益、ウェルズは08年来の赤字 4~6月 」から、ウェルス・ファーゴに関係するところを抜粋すると、

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~ウェルズ・ファーゴは最終損益が23億ドルの赤字(前年同期は62億ドルの黒字)だった。赤字に転落するのはリーマン危機さなかの2008年10~12月期以来、11年半ぶりとなる。

~米銀は将来予想される損失を前もって引き当てる方式を今年から導入した。信用コストの大半は貸倒引当金だ。ウェルズは企業向け融資で64億ドル、住宅ローンを中心とした消費者向けで20億ドルをそれぞれ新たに引き当てた。

~ウェルズの自己資本比率は10.9%と0.2ポイント改善したが、赤字転落を受けて大規模なリストラに踏み切る。7~9月期の四半期配当も10セントとこれまでの51セントから大幅に減らす計画だ。チャールズ・シャーフCEOは「国内総生産(GDP)が上向く傾向が明確になるまでは、業績への打撃は続く」と指摘。20年後半からの合理化には人員削減も含まれると明らかにした。米メディアによると削減幅は数千人規模に達する見通しだ。

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さて、

日本各地に目を向けると、コロナ戦争が長期化するとともに業況悪化の波は、体力のない飲食、小売、サービス業から全業種、とくに地域の中核企業にまで及んできています。

飲食、小売、サービス業などの小規模事業者であれば無利子無担保融資等のノーリスクの制度融資で当座をしのぐことはできますが、中堅企業クラスとなるとそうはいきません。信用リスクに直面することになります。

ウェルス・ファーゴの経営者は「大幅減配と人員削減を含む合理化」と断言していますが、本邦地域金融機関の次の一手は?

ちなみに、

ウェルス・ファーゴのようなマネーセンターバンクの商業銀行業務はトランザクションバンキングであるというのが、米銀事業に詳しいと言えない元国際派のワタシの認識ですが、果たして。

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