ある人から、「聞く耳持たず、役員とも側近とも情報共有せず自分で判断するトップと、役員や側近に相談するたびに意見がコロコロ変わるトップと、どちらが良いと思うか」と聞かれました。
前者は判断力があるように見えますが、思い込みが激しいだけ。自分の意見と違うものは受け入れない唯我独尊です。こういう組織では役員にも厭世観が広がっており、まったくやる気を失っています。現代のような価値観が多様化する時代にトップといえども一個人の思い込みだけで銀行経営をやるのは危険極まりありません。足を踏み外したら(その確率は高い)真っ逆さま、歯止めが効きません。
後者は優柔不断の典型であり、上がグダグダじゃ下はたまったものではありません。こういう組織ではとんがった人間(ワタシの好きなタイプです)がトップの側近や役員に登用されることはなく、事なかれ主義集団と化しています。
両者、五十歩百歩。ただ、後者の方はトップが外部の人間の声を聞くだけ、まだマシかもしれないと思いましたが、
外部から画期的な意見を聞いても、事なかれ主義者の役員や側近からの意見との調和を図り、何も判断しないでしょうね。
いろいろ考えて、答えました。
「どちらもダメ。こうなると内部は厭世観、事なかれ主義が蔓延。外部から経営者を入れないとこういう銀行は変われません。」
質問者がどこか特定の地域銀行のことを想定しているのか、ワタシには定かではありませんが、笑。