この週末は中小企業の経営改善・事業再生支援に長年従事している方々の話を具体的事例(もちろん実名は伏して)を交えてうかがいました。どの事例にもドラマがあり、感動があり、画一的なプロダクトアウトの金融商品サービスの物売りとは対極にあります。
この業務に関わっている人たち、勝手ながら再生人と呼びます、に共通するのは「使命感」と「クールヘッド、ウオームハート」、魅力的な人たちです。
コロナ禍でこういう業務は自ずと地域金融機関のメイン・ストリームとなります。再生人の組織内でステータスアップは当然のこととし、再生人の育成が急務となっています。
ある協同組織金融機関は10数名の再生部隊を100人体制とし、本部営業店に配置すべく、急ピッチで教育プログラムを稼働させています。
また、ある中小企業金融専門金融機関は「経営改善の全職員運動」を目指す勢いです。
経営改善・事業再生のスキルがない人間は支店長に登用されない某協同組織金融機関はコロナ禍で本領発揮、顧客の強い支持を受け競合の追従を許しません。
その一方で、「新しい中期経営計画の軸はOHR改善だ」と、トップが日銀の当座預金上乗せ金利狙いミエミエの発言をする、ビックリするような銀行もあります。
この銀行のコロナ対応はゼロゼロ融資を流し込んで一丁上がりであろうことは十分想像されます。事業性評価やリレバンはシート作りのなんちゃって。
この銀行の再生人さんたちの処遇は?
コメント
「新しい中期経営計画の軸はOHR改善だ」という経営方針ですか(笑)いやはや、言葉を失いました。どのように世の中や地域、お客様にお役立ち、価値を創造し、提供するのか、それを持続可能な収益モデルで構築するのが経営という根幹が底抜けしていますね。経営を語る資格があるのでしょうか。しかし、そうした視野狭窄に追い込んだのは、必ずしも本人の資質だけではありません。取り巻く環境が人を変えるのです。