🚩ロカベン、経営デザインシート、知的資産経営報告書

昨日は、大阪府中小企業診断士協会・知的資産経営研究会が主催する「知的資産経営WEEK2021セミナー」にリモートで参加しました。

知的資産経営研究会の代表は森下勉さんです。

ローカルベンチマークを経営に導入している企業経営者4名の率直なお話には頷くところが多かったです。

「ローカルベンチマーク、経営デザインシート、知的資産経営報告書」(以下、ロカベン等)は経営者自らの気づき、意識改革による経営の質の向上に資するだけではなく、従業員との課題の共有や後継者の育成にも活用しています。

事業者サイドには着実に浸透している一方で、金融機関サイドの認識の低さは目を覆うばかりです。

とくに大阪地区の金融機関は不動産関連融資への傾斜が強いと思います。不動産関連が悪いとはいいませんが、担保となる不動産価値、稼働率しか見ていない。このことが事業者サイドのロカベン等への思いとの大きなギャップを生み出しているように感じました。

事業性評価、伴走支援、コンサルティングを標榜するわりにはローカルベンチマークも経営デザインシートも知らない金融機関の人たちはあいも変わらず多数派です。

ローカルベンチマークや経営デザインシートに類するものを自前で持っているので、という驕りがあるのでしょう。

確かに金融機関の法人取引のための情報システムには、ロカベン非財務や経営デザインシート的な情報の枠組みがセットされているものもありますが、多くの場合、データ入力のための事業者との十分な対話、データを常に更新し、それを活用した事業者の企業価値アップに向けた対話がなされているとは到底思えません。

「猫に小判」状態です。

自前の情報システム入力に固執するよりも、事業者が活用しているロカベン等を利用する方が、手っ取り早いのでは、、、

結局のところ、コロナ禍で新様式に合わせた事業変革のための伴走支援の本気度が足りないということです。

まだまだ顧客本位には距離のある自己本位、それが金融機関の姿ということでしょう。

「ロカベンの普及」はここ数年の大きな課題となっています。そのための委員会もあります。

ロカベン等の導入で企業価値の向上した事業者が、自己中心的な金融機関を選ばないこと、それが「答え」ではないでしょうか。

最後に、本セミナーをご紹介いただきました森下さんに感謝します。

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コメント

  1. 長川康一 より:

    金融機関の認識の低さは、勤める人の向学心が乏しいあるのではないでしょうか。チャレンジー気迫が薄いのではないか。前例とリスクについては関心は非常に大きい。そして本を読む量が少ない、一般教養や文化的関心度が小さいように感じます。
    認識の発露は業界のメンバーの多くが始めた時、監督機関が評価の対象とするとなったとき。なんかそんな人が本当に多いように感じます。