日本の中小小規模企業の取引金融機関の数が多いことは周知の通りで、その数がコロナ禍で増えていることは旅芸人ブログでも書いています。
信用リスクのないゼロゼロ融資が取引金融機関数の増加に拍車をかけていることは間違いありません。
地域金融機関の多くは取引先数を増やすことを目標に掲げていますが、取引金融機関に名を連ねるだけで、当該企業の事業価値を向上させる支援を行うわけでもなく、金融機関による事業者の経営改善・事業再生の支援となると腰が引けるというパターンが数多く見られます。
廃業増に歯止めをかけ、ウイズコロナ・ポストコロナに対応しうる事業変革の支援を行う気概のない金融機関は不要です。
昨日、公表された群馬銀行と足利銀行の「りょうもう地域活性化パートナーシップ」は、
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC241XA0U2A120C2000000/
本気で取引先企業の事業変革支援を行う意思のない金融機関の居場所がなくなる号砲だと感じました。
〜両毛地域は「2000を超える企業で2行がメイン、準メインバンクとして融資をしている」(清水頭取)。これまでも協調融資などで協力することはあったが、協定を結びさらに事業承継支援や業態転換など広い領域で連携していく考えだ。(本文より)
この両行のように基盤とする地域が重なる隣県のトップ地銀同士だけでなく、同県内の地域金融機関がタッグを組むというパターンもありますが、いずれにしても、ぶら下がっているだけの金融機関は淘汰されていくでしょう。そうなるべきだと思います。
企業の方も事業変革支援の意思が感じられない金融機関の口車に乗らないリテラシーが求められます。
コメント
他人事の金融機関は、ますます価値を失い、地域基盤も失います。まさに不毛地帯。そうならんように本当の支援ができるのか、その知見、人材が本当にいるのか、掛け声経営ではないのか、ですね。