18日の日経フィナンシャル、
「女性活躍 『失望させない人事』が前提〜千葉銀・淡路取締役、金融庁・新発田銀行第二課長対談 後編」
https://financial.nikkei.com/article/DGXZQOUB122TM0S2A410C2000000
にある淡路さんの発言に強い共感を覚えました。淡路さんは地域金融機関に稀有なCHRO(最高人事責任者)という任にあります。
〜「優秀な人材に千葉銀にずっと、とどまってほしいと思っています。ただ、千葉銀出身者が、他の場所で活躍しているということも嬉しいことです。地域金融機関の重要な役割として地域の活性化があります。自行だけでなく、千葉県のみなさんとどう共存・共栄を目指していくのかが重要です。自分達だけが優秀な人材を囲うというのは成り立たない。千葉銀出身の人材が千葉の発展に役立っているのなら前向きにとらえていくという考えです。」
村社会の金融機関においては早期退職者を異分子扱いする傾向がありました。裏切り者、という感じですね。
ワタシ自身、34年前に邦銀を辞めたとき(36歳でした)、先輩や同僚たちの中から、刺すような視線を感じたことは否定できません。
メガバンクでは過去の話ですが、地域金融機関となるとそうではないようです。
経営理念(地域のため、顧客本位)とは程遠い自己中心的な経営姿勢に対し、諦めの境地で退職、自ら地域に役立つために新しい道を歩み出した人たちを裏切り者扱いする。
こういう話はまだまだ聞こえてきます。
「千葉銀出身の人材が千葉の発展に役立っているのなら前向きにとらえていく」、こういう考え方のできる地域金融機関の経営者は一握りに過ぎないことからも、地域金融機関の経営陣の問題の根深さを感じます。