🎯金融機関への信用不安とは関係なく、預金流出への懸念増

~リーマン・ショックから約15年、危機は再びやってくるのか。「金融危機を現場レベルで覚えている人が少なくなっている」。SVB破綻を受け、日銀ではこんな不安の声が聞かれるようになった。

本日の日経朝刊「急速利上げ、銀行が代償 日米欧の債券含み損1兆ドル」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN050CG0V00C23A4000000/

の中の最後の部分です。

金利乱高下、スタグフレーション時代に市場部門での仕事をしていたワタシも同じ思いです。

とはいえ、大量の預金流出となると、

本邦における1990年代後半のケースほとんどは、預け先の金融機関への不良債権問題によるものであり、金利上昇による保有債券の価格下落という現場体験を持つ人であっても、SVB破綻の要因となった「有価証券運用での損失→預金流出」には直面していないでしょう。

ただ、日本の地域金融機関の預金のほとんどはペイオフの対象外であり(ペイオフ第一号の日本振興銀行でも約3%)、20数年前の金融危機のときとは違って、預金者の多くはペイオフ対象外であることを十分に認識していると思います。

破綻した米国シリコンバレー銀行、日本でいえば、大手地銀グループの規模です。 新聞報道では、下記の3点から、この銀行は特異であるととら...

問題は金融機関への信用不安とは関係なく、預金流出が加速する可能性が高まっていることです。

金融機関の信用不安がそれを後押しすることも十分考えられます。

米国では短期金利が上昇し、預金金利との差が急拡大しており、MMFの残高急増は報道されていますが、

本日の日経朝刊にある「アップル経済圏、次は金融 米で預金参入、年利4.15% iPhone1億人の囲い込み狙う 」を読むと、

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20230419&ng=DGKKZO70304850Z10C23A4EA1000

このたびアップルとゴールドマンが共同でスタートした新貯蓄預金は、金利を4.15%とする短期市場連動の高金利商品であり、カード利用者限定とはいえ、全米の貯蓄口座の平均(0.3%台)の10倍以上に相当するとのこと。

金利変動に対する金利感応度が低いことに立脚する「コア預金モデル」の考え方も見直す段階にきているように感じます。

★MMF黎明期の話はこちら↓

30数年前、米国でMMF (マネー・マーケット・ファンド) が台頭し、預金金利の自由化が叫ばれていたころ、日本でも証券会社と預金取扱金融機関...