「世に棲む日日」(司馬遼太郎著)の単行本が世に出たのは1971年。
吉田松陰から高杉晋作へという流れのなかで、長州藩にある「狂」について書かれています。
当時、夏休みは毎年島根県の祖父母のところに帰省していましたが、ある日長州藩の「狂」を実感したくて、山陰本線の列車に飛び乗りました。
初めての萩。
このときは定番の観光スポットを松下村塾からはじまり、漏れなく歩いたはずなのですが、不思議とほとんど覚えていません。
宿泊したのは萩市内ではなく、須佐町の民宿。学生には萩の旅館は敷居が高かったですね。
須佐では、海岸に出て、変成岩ホルンフェルスへ。
ちなみに須佐は平安時代以来の名門、益田家の領地。毛利家が広島から萩に転封となった際に、石見国益田から移りました。
禁門の変で指揮をとり、詰め腹を切らされた毛利家三家老のひとり、益田右衛門佐は須佐領主です。
↑宇田郷~須佐_2001年7月22日、撮影はハカセ
さて、
高杉晋作の辞世の句↓は「この世を面白くなくするのも、面白くするのも、自分の心次第」というような意味ですが、
https://www.tougyouan.jp/temple/literature.html
後半部分、「すみなすものは心なりけり」は野村望東尼(←1977年の大河ドラマ「花神」では草笛光子さんが演じました) が付け加えたとも伝えられています。
10年前、病に倒れて障害を抱えるようになってから、この言葉をずっと意識しています。