1年前、初任給や若手の賃金を思い切って引き上げた複数の地方銀行に対し、同一地域の金融機関から当惑の声が広がりました。
最近の新聞報道などで見ていると、賃上げ幅が前年とは比較にならない地方銀行も出てきており、トップ地銀を中心にこの動きは続きそうです。
当期利益が三桁億円のトップ地銀ならまだしも、体力・収益力のない地域金融機関では、このような対応はかなわず、取り残されたところからは、若手中心に離職者が加速するのではとの思いは否定できません。
賃金が高いにこしたことはありません。
ただ、
従業員のモチベーションは賃金だけではありませんし、賃金ベースは高くなくても離職者がわずかで、意気盛んな地域金融機関は少なからずあります。
こういう金融機関に共通するのは、
「トップが言行不一致でなく、現場に求めるものが経営理念と合致していること、現場がお客さまとの共感の場となっており、ありがとうが満ち溢れていることです。」
これぞ経営力。
2022年以来、地域金融機関は経営力の強化を問われ続けています。