本日の日本経済新聞 北陸版に、北陸地区信用金庫協会の人材育成塾の発足の記事が掲載されています。
北陸地区には16の信用金庫があるのですが、これらの現経営層さらには次世代の経営層のための教育組織のようです。
信用金庫と信用組合は、システムやバックヤードの共通化の完成度が高く、それらを自前で賄う地域銀行よりもはるかにスケールメリットがあります。有価証券運用もかなりのボリュームが中央組織によって合同運用 (→系統預金の金利で還元) されていることは周知の通りです。
個々の信金信組が地域顧客への地域密着型金融を心置きなくできる体制が整備されており、規模が小さくても我が町の金融機関として地域経済をしっかりと支えているケースは全国数多あります。その一方で身の丈に合わないリスクテイクをして大きな損失を計上、資本を毀損して近隣の同業に救済されたケースも少なくありません。
両者を分けるのは経営者の質です。
信金信組は地域銀行以上に経営者に尽きると思っています。
だからこそ経営者の育成は最優先課題なのです。
~ (人材育成塾は) 役員と部長級をそれぞれ対象にする2段構えで、企画・運営のアドバイザーに前北陸財務局長の西田直樹氏を招いた。長引く低金利や人口減など厳しさを増す経営環境を踏まえ、新たなビジネスモデル構築に向けたスキルや心構えの習得を促す。(中略) 西田氏は北陸財務局長当時に対話型の行政手法を重視し、顧客本位で持続可能なビジネスモデルの大切さを訴えてきた。こうした経緯を踏まえて、大林会長ら信金協会首脳が人材育成塾での協力を西田氏に依頼。西田氏が「経験を生かし、自分で考えて行動できる人材の育成を通じて地域に貢献したい」と応諾した。~ (同記事)
やはりミスター地域金融 西田さんでした。
そして信金側のトップはヒューマンアセットの重要性を熟知しておられる大林さん (のと共栄信用金庫会長)。
ワタシはお二人に長年にわたり懇意にしていただいているのですが、このお二人が肝煎となったプログラムへの期待が高まります。