21日の岡山セミナーの午後の部は、知的資産経営の先駆者かつ伝道師で、「ローカルベンチマークの活用戦略会議」(「ロカベン会議」、経済産業省が主催)の主要メンバーでもある森下勉さんにお願いしました。
森下さんたちの地道な活動により、事業者サイドのロカベンへの理解は深まっていますが、事業者に資金を供給する側への浸透は不十分です↓
多くの金融機関等は事業者定性情報を自前でデータベース化できているなどとの理由から、ロカベンにはあまり興味を見せませんが、両者が対話をする上での共通基盤をロカベンと考えれば、無視し得ないはずです。
森下さんの話を、金融機関など資金供給サイド、とりわけ信用保証協会の人たちに聞いていただくことは非常に意味があると前々から考えていましたが、このたび、それが実現できたことを大変嬉しく思っています。
本年度のロカベン会議のテーマは、「コロナ融資等の過剰債務問題にロカベンをいかに活用するか」というものですが、
コロナ禍で地域最大の与信リスクを抱えることになった信用保証協会にとって、ロカベンは借り手との経営支援の対話を進める上での重要なツールです。
経営支援の取り組みは、信用保証協会によってかなりの温度差を感じますが、保証先の定性的なデータ整備が不十分な信用保証協会にとっては、ロカベンが有効なツールになります。
7月のロカベン会議ではこのことを強く主張しました↓
会議では信用保証協会サイドからも意見が出され、「業界内でロカベンはすでに使用している」とのことでしたが↓
果たして対話のツールとして使い切れているか、そこは検証の余地ありと、ワタシは懐疑的です。
https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/local_bench/pdf/012_gijiyoshi.pdf
岡山セミナーには経済産業省産業資金課からも参加、森下さん、中嶋さんのお話を聞いていただいたことは非常に意味があったと思っています。
岡山セミナーのような取り組みが全国各地に広がることが、ロカベン普及に資することは間違いありません。