本日の日経電子版「東証再編、3地銀が「スタンダード」へ 割れる判断」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB123SE0S1A111C2000000/
プライム上場企業は「企業価値の向上にむけグローバルな投資家と対話を進める企業」が想定されており、高度な開示やガバナンスの要請に応えるためには専門人材の確保など経営資源を投入する必要があるとのこと。
文中にある「地銀が体面にこだわって無理にプライム上場を選ぶのは本末転倒」との金融庁幹部の指摘はごもっとも。
地域密着を徹底する地域銀行は協同組織金融機関に近く、プライムはおろか上場そのものの意味、すなわち体面へのこだわりだけで当期利益のかなりの部分を占める上場関連コスト等(配当性向の高さも)を払い続けることの意味を考える段階に来ていると思います。
本記事の最後のところに明快に示されている通り(↓)、今回の増益には持続性がありません。
増益効果を「戦略的与信費用」に向けるのが地域密着金融機関の本筋であり、株主還元以上の優先度があると考えられます。
〜新型コロナウイルス禍で急増した実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)は、自治体からの利子補給で通常より高い金利を得られる。低金利に苦しんできた地銀には収益の改善要因になっている。倒産件数も歴史的な低水準にとどまっており、貸し倒れに備えた費用が減ったことも利益の押し上げにつながった。(記事より)