大警視

 今日の鹿児島空港からのタクシー・ドライバーさんは、観光タクシーのベテランの方で、ホテルまでの車中、いろいろと穴場を教えていただきました。

 内之浦町のロケット基地と、基地の近所にある魚割烹のお店の話は、私の好奇心に火をつけました。 「行きたい場所ノート」に早速、書き込みました。

 定期的に鹿児島で仕事をするようになって、すでに10年目に入るのですが、まだまだ知らないところが多いですね。 

 さて、

 「行きたい場所ノート」(鹿児島編)のトップに上げている場所は、実は田舎のバスの停留所なのです。

 バス停の名前は「大警視」。

 日本の警察組織を作り上げた川路利良(としよし)の出身地の最寄りのバス停です。川路の役職が、バス停名となっているのです。

 川路利良は、明治維新後に西郷・大久保の確執から西南の役までの展開を描いた、司馬遼太郎さんの長編小説「翔ぶがごとく」の冒頭に登場します。

 西南の役において、川路は大久保利通のもとで、薩軍に敵対したため(薩軍を挑発して、暴発させた)、鹿児島では長い間、人気がなかったとのことです。

 大久保利通の銅像は西南の役から100年を経て建てられましたが、川路の銅像はそれからさらに10数年後に、やっと日の目を見ました。

 川路利良の銅像は鹿児島県警本部の前にあります。


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