2月11日のJIJI.COM、「フィデアと東北銀、基本戦略折り合えず 半年で破談、拙速さ浮き彫り」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022021001344&g=eco
~東北での地銀再編は、1994年の「平成銀行」構想、2000年の「ミライオン銀行」構想と破談の歴史でもある。文化や風土も違うそれぞれの地盤で強い影響力を持つ地銀同士の再編は、統合後の店舗・人員削減といった合理化や人事戦略などあつれきが生じることも多い。「合併・統合ありき」では再編が進まない難しさが改めて突き付けられた格好だ。(同記事より)
平成銀行、ミライオン銀行、懐かしい名前が出てきましたが、当時を知る人間としては、まったくその通りとの思いがあります。
本記事には、下記の文言もありますが、
~(東北銀の)「地元密着戦略」とフィデアの「広域成長戦略」の相違を理由に挙げたが、経営の基本戦略での食い違いは地方銀行再編の難しさとともに合意の拙速さも浮き彫りにした。~
「広域成長戦略」を資本統合にリンクさせる論法はワタシには理解できません。
過去に広域で資本統合した銀行グループにおける施策(バックヤードの統合を除く)を見ているのですが、あえて大変な負荷がかかる資本統合しなければできないものは見当たらないのです。連携・業務提携でできることばかりです。
かつて県境を越えた資本統合を行った某地方銀行のトップの「連携では限界があり、資本統合まで踏み込まないと」との発言を新聞報道で見たことがありますが、この銀行グループのその後の施策は、資本統合が不可欠なものとは感じられません。
これまでを振り返ると、「広域成長戦略」の成果は資本統合によってではなく、資本統合であろうが業務提携であろうが、当事者の「本気度」次第のように思えます。